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NO.677 コト編

2011.09.01 | お手入れ 浸透性塗装

どうすればいい?無垢フローリングのお手入れ方法ー浸透性塗料編ー

はじめに

無垢フローリングはお手入れが大変。傷やシミがついてどうしようもなさそう。といったイメージを持っている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。今号では、無垢フローリングの中でも浸透性塗料で仕上げたフローリングのお手入れ方法をご紹介。無垢フローリングに興味はあるけれど、実際にどんなお手入れをしていけばいいか分からない方、いざお手入れをしようと思ってもどんなお手入れをしたらいいか分からなかった方へ、詳しくご案内していきます。

浸透性塗料とは?

 浸透性塗料とは、オイルや蜜蝋ワックスの仕上げのように木材の内部に浸透して保護する塗料のこと。ウレタン塗装などのコーティング系塗装のように表面に硬い塗膜が形成されないため、肌触りや質感は木そのもの。塗膜がない分、傷やシミがつき易いですが、サンドペーパーで削って補修をすることが可能です。そのような点からも、浸透性塗料はより無垢フローリングの特性を活かした塗料ともいえるでしょう。弊社オリジナルのArbor(アーバー)シリーズの浸透性塗料にはいくつか種類があり、基本的には自由に選ぶことができますが、樹種によって適した塗料をおすすめしています。お手入れは初めに施されていた塗装に用いていたものと同じ塗料で行っていきます。

ローズウッドで見る塗装状態の違い

浸透性塗料のラインナップ
Arbor植物オイルArbor蜜蝋樹脂ワックスArbor針葉樹白木用オイルワックス
ArborドライワックスArborガラスフィニッシュ・ベーシックオイル

日常のお手入れ

① 表面の塵やほこりを掃除機などで除去
② 雑巾で乾拭き (水拭きは極力避けましょう)

* 浸透性塗料は、ウレタン塗装のように木材を完全にコーティングする塗装と違い、大量の水を含んだ雑巾を使用すると水分を吸収してしまい、表面の毛羽立ちや白濁の原因になる可能性があるので、水拭きは極力避けましょう。
* ドライタイプのフロアワイパーも有効ですが、化学雑巾や化学薬品を含むウェットタイプのモップはご使用を控えてください。薬品による変色の恐れがあります。
* 水蒸気式のクリーナーはご使用できません。木材の膨張や白濁の原因となります。

定期的なお手入れ

浸透性塗料で仕上げたフローリングは、お手入れをしないからといって、割れたり、反ったりしてくるわけではありません。しかし、木材に浸透している塗料は、お住まいになっていくうちにこすれてとれてきますので、定期的に再塗装を行い、保護力を高めてあげましょう。そうすることで、汚れをつきにくくし、色、ツヤが蘇って、より無垢フローリングを長く美しく保つことができるようになります。

●年に何度もお手入れが必要?
無垢フローリングのお手入れは、塗料を塗れば塗るほどよい、と考えている方が多いかもしれませんが、一般住宅の場合、年に1度を目安にお手入れをすれば大丈夫です。また、木材が吸収できる塗料の量には限りがあるため、頻繁に塗ってもべたつきの原因となり、汚れがつきやすくなってしまうので逆効果。ある程度の期間は空けて塗装しましょう。
* キッチン周りなど汚れが気になる場所については、半年に1度くらいを目安にお手入れすれば、よりきれいな状態を保つことができます。
* 浸透性塗料の場合は、お住まいになって数年間しっかりとお手入れを行うことで塗料が馴染み次第に保護力が安定してきます。その後は汚れのつき具合によって、数年に1度にするなど様子をみてお手入れしていきましょう。

●フローリング全面に塗るの?
家具の下やお部屋の隅の方など、塗装がとれにくい部分が気にならないようであれば、大きな家具を移動してまで床全面を再塗装する必要はありません。よく歩く部分や拭き掃除をする部分は塗料がとれやすく、乾いた感じになり、汚れがつきやすくなってきますので、そのような部分を重点的に行います。無着色の塗料であれば、極端な塗りムラが出ることはありませんが、色、ツヤの違いが気になる場合は全面に再塗装を行ってください。

●上手に塗装するコツは?
はじめての塗装は、誰でも上手にできるか不安に感じるものです。しかし、コツさえ抑えておけばどなたでも失敗なく塗ることができます。塗装の失敗の大半は、塗りすぎや乾拭きを怠ったことによるべたつきです。きれいに仕上げるには、少量を薄くすり込むことと、べたつきがなくなるまで、乾拭きをしっかり行うことを心がけましょう。

 

こんな時どうする!?

●毛羽立ちが生じた場合
ストッキングに布を詰めたものやスチールウール、台所用のスポンジの硬い面で表面を擦り、取り除いてください。
* 毛羽立ちとは、無垢材の表面に浸み込んだ水分が乾燥する際に、木の繊維を持ち上げることで起こる現象。表面がザラザラしたり、ウォールナットなどの濃い木材の場合は毛羽立ちが白く目立つことがあります。

●凹み傷ができた場合
凹んだところに濡れタオルを置き、その上からアイロンを当てると、ある程度は元に戻ります。特に、スギやパインなど柔らかい樹種は、より凹み傷が戻りやすく効果的です。
* 傷部分に先端の細い針で数箇所穴をあけてから行うと、より効果があります。

目立たなくなってきたら、しっかりと乾燥させた後、サンドペーパーをかけ、仕上げと同じ塗料を再塗装してください。
(定期的なお手入れ STEP1〜3参照)
* 木がえぐれていたり、欠けてしまっている場合は補修を施しても戻らない可能性があります。気になる場合はパテを使用して補修を行ってください。

●すり傷が出来た場合(定期的なお手入れ STEP1〜3参照)

サンディングを行ってすり傷分の凹みを木材ごと削っていき、最後に再塗装を行います。

 

● コーティング系塗料 塗装品のお手入れ方法
● Arborシリーズの塗料・メンテナンス用品のご購入方法

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専門スタッフが適材適所の木材選びをサポート。 目で見て、手で触れて、ダイレクトに感じて、ご希望に合った無垢木材をお選びください。

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