表面加工
日本人独特の美意識と木工技術が融合し、発達してきた表面加工。
木の表面に加工を施すことで、無垢材の個性を一層際立たせる伝統的な技法です。
裸足で歩くとさらりと心地よく、やさしい質感に包まれます。
職人が手仕事で仕上げたような味のある加工は、スタンダードな中にもこだわりを感じさせ、空間の隠し味として活躍します。
表面加工とは
表面加工は、別名「名栗(なぐり)」とも呼ばれており、その名の通りクリの木と深く関わりのある技法です。クリの木は、その耐久性の高さと加工のしやすさから、古くより日本家屋に使用されてきました。木材を建材として使用する際には、表皮や辺材をチョウナと呼ばれる工具で殴って削る処理がされていたのですが、クリの木に同様の処理を施したときのデザイン性が認知され、いつしか語呂合わせで「なぐり」と呼ばれるようになりました。このように、もともとは非常に実用的な処理だった表面加工ですが、意匠を求める加工技術として広まっていったのです。さかのぼること500年、16世紀から茶室や数寄屋建築の柱や板に取り入れられ、その意匠性が享受されてきました。現代の住宅でも、床や壁、框・階段・棚板などさまざまなところに使われ、こだわりのある空間を作り出すスパイスとして機能しています。

現代に活かされる日本の伝統“なぐり”加工

見る木活かす木「可能性を拡げる表面加工―新たな用途を生み出す伝統技法―」【669 号】


表面加工の魅力
表面加工の魅力は、なんといってもその多彩な表情です。模様のひとつひとつが静かに光を跳ね返し、空間にやわらかな影を落とします。時間とともに表面の凹凸もなだらかになり、本物の木ならではの艶もいっそう感じられるようになります。
そんな表面加工は、さわり心地も抜群。ボコボコと踏み応えのあるものや、さらっとやさしい質感のものなど、まるでテクスチャーのように表情が豊かです。木肌から溢れるぬくもりを、歩いてさわって感じとってみてください。

選べる表面加工
当社では、お好きな材とお好きな加工形状を組み合わせてご用意することができます。
材は、当社取り扱いの無垢フローリングから、加工形状は全14パターン(ツキノミ・チョウナは大小2種類)よりお選びいただけます。
なお、フローリングだけでなく、階段や框などのお好きな部材にも加工が可能です。

■スプーンカット

スプーンで削ったような模様を施す加工。やさしくなめらかな曲線が無造作に影を作り出し、まるで手彫りのような味わいを生み出します。


スプーンカット製品詳細ページ


■ナイフカット

ナイフで削ったような鋭角的な模様を施す加工。幾何学的な模様が空間にリズムとアクセントを与えます。素朴な質感とも相性抜群です。


ナイフカット製品詳細ページ



■ブラッシング

日本の伝統技法である「浮づくり」を施す加工。はっきりとした木目をもつ環孔材に適した加工で、洗いざらしの麻のような、独特な風合いを生み出します。※木の表面をこすり、年輪を浮き上がらせる加工法


ブラッシング製品詳細ページ

■ハンドスクレイプ

手で削ったような凹凸を施す加工。砂浜を撫でたときのように、やわらかな波を作ります。まるで長年使い込んだ古材のように、渋く味わいのある仕上がりです。


ハンドスクレイプ製品詳細ページ


■チョウナ

釿(ちょうな)という歴史ある道具で削ったような模様を作り出す加工。釿は石器時代から存在する道具で、丸太から角材を削り出すような荒仕事や、大木を割って作った板材の表面仕上げに使われていました。均整のとれた四角い模様の連続は、見るものに伝統の重みと落ち着きを感じさせます。


チョウナ製品詳細ページ

■ツキノミ

大工道具の鑿(のみ)で突いて削ったような模様を作り出す加工。鑿は彫刻や表面の仕上げなどの細かい作業には欠かせない道具です。さざなみのように細かく繊細な凹凸が、空間を上品かつ華やかに演出します。


ツキノミ製品詳細ページ






▲タモ キッコウ

▲ホワイトオーク マルノコ




▲ヨーロピアンオーク ヤバネ(天井)/ホワイトアッシュ タテスジ(床)

▲ホワイトオーク ノコビキ

▲ホワイトオーク ハンドスクレイプ






選べる表面加工



無垢材ならではの味わいをいっそう引き立てる表面加工。床材や壁材としてはもちろん、使い方次第で無限に魅力が広がります。伝統的な加工技術と斬新なアイデアで、こだわりの空間を演出してみてください。

さまざまな表面加工の実物は、マルホンショールームにてご覧いただけます。