シックハウス症候群(住居内での室内空気汚染に由来するさまざまな健康障害の総称)が社会問題化して以来、VOC(英:Volatile Organic Compounds、揮発性有機化合物)に対する関心が高まっています。しかし、どの物質が人体に影響を与えるVOCであるのかについては、未だ完全に解明がなされていないため、国によって見解が分かれているのが現状です。例えば、環境問題に関心の高いEU(英:European Union、欧州連合)では3万種類とも言われております。しかし、日本において議論されているのは、数百種類程度であり、そのうちシックハウス対策のガイドラインとして厚生労働省が室内濃度指針値を規定したVOCは13種類に過ぎません。
一般的に使用されているウレタン塗料も室内濃度指針に準じたVOC対策がとられていますが、溶剤(物質を溶かすために用いる液体のことを指す。除光液や接着剤などに含まれ、独特の臭気を持つものが多い。)が使用されているため、ホルムアルデヒドのようなVOCを全く含まないというわけではありません。
一方で、Arborインビジブルコートは、溶剤の含有量が極めて少ないのが特徴です。溶剤の含有率は、一般的なフローリングに使用されている「油性ウレタン塗料」(主成分は樹脂と乾性油)は60~75%、人体や環境にやさしいとされている「水性ウレタン塗料」でも5~10%程度ですが、Arborインビジブルコートは1%以下と圧倒的に微量です。(図4)
図4 塗料別溶剤含有率