チークは、材の持つ特徴から、古くから高級な素材として珍重されてきました。先述の「クイーンエリザベスⅡ世号」やヨーロッパを走る豪華列車「オリエント急行」の内装など、さまざまなところに使われてきましたが、その中でも異彩を放っているのが、タイのバンコクにある「ウィマンメーク宮殿」です。タイ語で「雲の上」という意味を持つこの3階建ての建物は、なんとそのほとんどがチーク材で作られています。チーク材による木造建築としては世界最大とされており、世界的にも大変希少価値が高い建造物です。

画像6:ウィマンメーク宮殿
(出典:タイ国政府観光庁)

画像6:ウィマンメーク宮殿
(出典:タイ国政府観光庁)
日本においても、1878年に日本で初めての本格的なリゾートホテルとして開業した富士屋ホテルのメインダイニングである「ザ・フジヤ」の床にはチークのヘリンボーン張りが使用されており、箱根のランドマーク的な役割を担っているホテルを彩っています。