オリーブ 無垢フローリング【634 号】

 オリーブといえば、オイルやピクルス、オリンピックチャンピオンに贈られる冠などでよく知られていますが、木材としてはあまり知られていません。ところが、硬い材質やマーブル模様の木柄は内装材として十分な特性を備えています。そんなオリーブのフローリングをご紹介します。

ユニークな木柄をインテリアに活かす

 オリーブ栽培が盛んな地中海沿岸地域では、家具や細工物などに使用されているほか、古くから寺院の扉や柱などにも使われてきました。また、イタリアのトスカーナ地方では、古くなったり枯れてしまったりして伐採された木を額縁や生活用品などに再利用しています。
 オリーブは、ヤチダモやシオジなどと同じモクセイ科に属する常緑樹で、堅く、耐久性が高いため加工性に優れています。また、比重が0.85と高く、肌目が精なため耐磨耗性にも際立っています。
 材面は独特なマーブル模様の非常にユニークで印象的な木目を持ち、自然なツヤがあります。また、木口に割れ防止の接着剤を塗り、一年以上かけてゆっくりと乾燥させると割れにくくなります。
 オリーブの独特な柄は、製材の仕方次第で雰囲気が変わります。基本的には板目方向に製材すると模様がはっきりと現れて華やかな雰囲気に、柾目方向に製材すると適度に抑制の効いた落ち着いた雰囲気になります。本製品は特徴を活かすため板目主体に構成されています。

施工情報

 オリーブの施工は、コンクリートへの直張りも可能ですが、捨て合板を敷き、張り上がったら、床面全体をドラムサンダーで仕上げ、部屋の隅はディスクサンダーをかけると、わずかな段違いも解消され、綺麗に仕上がります。
 本製品は無塗装品ですが、オイル仕上げをお勧めします。オリーブは油分が多いため植物性オイル塗料との相性が良く、質感のある仕上がりになり、個性的なマーブル調の木目も際立ちます。含まれている油分の影響で、ウレタン塗料は表面に密着しにくくお勧めできません。
施工方法の例
1. ウレタン樹脂系接着剤を使用し張り上げる。

2. フローリング表面を研磨する。
 (ドラムサンダー、ディスクサンダー、ベルトサンダー等を使用。)
  荒掛  #60ペーパー
  仕上掛 #100ペーパー
※これ以上細かい番手を使用しても、オリーブが持つ油分が強い為、ペーパーに粉が絡んでサンディング出来ません。

3. 掃除機やモップで塵、ホコリを取り除く。

4. オイル塗装。

5. 吹き返したオイル塗料の拭き取り。
 ※塗装ムラを無くす為、2回塗りをお勧めします。

ヨーロピアンデザインの粋を楽しむ

 オリーブには通直な幹はなく、曲がりくねった枝ばかりで太い原木がありません。そのため、短尺材が多くなります。
 本製品も長さ450㎜と他の製品に比べ短くなりますが、それが逆に、通常のフローリングのように張り上げるだけで、複雑で変化に富んだ木目が床面にリズムとアクセントをつくりだします。
 本場のヨーロッパではヘリンボーンをはじめとしたパターン張りや、異素材と組み合わせて張り上げるなど、オリーブの持つ豊かな個性をインテリアデザインに活かして使用されています。そのため本製品は、様々なデザインや用途に合わせられるよう「実」加工が施されていません。従って接着剤のみの施工となります。
通常施工
寄木張り ヘリンボーン
寄木張り ヘリンボーン

旧約聖書にも登場するオリーブ

 日本に初めてオリーブオイルが持ち込まれたのは、約400年前の安土桃山時代にポルトガル人宣教師が携えていたものといわれています。日本におけるオリーブの栽培地としては小豆島(香川県)が有名ですが、最近になってその樹姿の鑑賞性が着目され、東京以南の温暖地では庭園樹や街路樹などとしても植えられています。
 オリーブの枝は鳩とともに平和の象徴として扱われています。これは、神が起こした大洪水のあと、陸地を捜すためにノアが放った鳩がオリーブの枝をくわえて帰ってきた、という旧約聖書の伝説に基づくもの。国連の旗で、世界地図を包み込むように図案化されているのもそのためです。

 ヨーロッパの歴史と文化と深い関わりを持つ樹木、オリーブ。オリーブオイルやピクルスだけでなく、木材としての魅力にも着目し、ヨーロピアンデザインの「粋」を採り入れてみてはいかがでしょうか。