インドネシアチーク
―高い品質を誇る世界的な銘木―【699 号】

 世界三大銘木のひとつとして、古くから世界中で愛されてきたチーク。見た目に美しいのはもちろん、耐水性、寸法安定性に優れた高品質な良材です。その品質の高さから、高級家具としてだけでなく、豪華客船の甲板や内装としても重宝されてきました。
 しかし昨今、天然のチークは、あいつぐ違法伐採が国連食糧農業機関によって指摘されています。そこで、当社ではインドネシアで植林された材を使用することで、環境にも配慮した選択を可能としました。

画像1:チーク立ち木
世界三大銘木のひとつ、チーク
 
 チークは、ウォールナットマホガニーと並んで世界三大銘木のひとつとして知られている世界中で大変人気のある木材です。
 チークには数多くの長所がありますが、特筆すべきはその油質です。良質な天然の油分が豊富に含まれているため、手に触れたときにしっとりとした質感があり、耐水性に優れているという特徴があります。この豊富な油分には、殺虫成分を持つテクトキノン(英:Tectoquinone)という成分が含まれており、これが木材自体を腐食や虫から守っているのです。その上、金属を腐食から防ぐ効果もあるため、昔から船や軍艦に使用されてきました。世界三大記念艦のひとつとして横須賀に現存する戦艦「三笠」の甲板や、20世紀を代表する豪華客船「クイーンエリザベスⅡ世号」のデッキと内装にも、チークが使用されていたことが知られています。

画像2:艶やかなチークの木肌
高い寸法安定性
 
 また、寸法安定性の高さもチークの特徴のひとつです。伐採直後のチーク材は水分を多く含むため反りや割れが激しく、乾燥にも時間がかかりますが、じっくりと乾燥させたチーク材の寸法安定性は極めて高いことがわかっています。
 木材の含水率1%の増減に対して、どの程度膨張または収縮するかを数値で表した「膨張収縮係数」を見てみると、チークの数値の低さ、つまりいかに動きにくい木であるかは一目瞭然です。

膨張収縮係数表
画像4:膨張収縮係数表

膨張収縮係数表
画像4:膨張収縮係数表


>見る木活かす木【637 号】
 ムシムシした湿気を吸ってくれる?!無垢木材の調湿作用と膨張収縮


 この動きにくい性質を活かし、精度を必要とされる家具やフローリングにもチークが使用されてきました。当社では、その性質を利用して床暖房対応品としてもご用意しています。

>インドネシアチーク床暖房対応製品詳細ページ
時間とともに美しくなる表情
 
 チークのさらなる魅力は、美しい経年変化です。若々しいチークは、明るめから黒に近い茶色まで幅広い色味の中に、細く長いスジのようなミネラルストリーク*や、シミのような模様がところどころに現れます。
*樹木の根から鉱物が混入し、筋状になったもの。「カナスジ」とも言われる。

チークのシミ
画像5:チークのシミ

チークのシミ
画像5:チークのシミ


 そのため施工直後は一見野暮ったいようにも見えますが、時間の経過とともに色ムラが穏やかに落ち着き、スジやシミが薄れ整った印象になります。時間とともに増していく高級感と重厚感が、チークの魅力をより一層引き立てます。

インドネシアチーク経年変化
画像6:チークの経年変化
(上:経年変化前、下:経年変化後)

インドネシアチーク経年変化
画像6:チークの経年変化
(上:経年変化前、下:経年変化後)



>見る木活かす木【691 号】
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歴史的建造物にも使われてきた銘木
 
 チークは、材の持つ特徴から、古くから高級な素材として珍重されてきました。先述の「クイーンエリザベスⅡ世号」やヨーロッパを走る豪華列車「オリエント急行」の内装など、さまざまなところに使われてきましたが、その中でも異彩を放っているのが、タイのバンコクにある「ウィマンメーク宮殿」です。タイ語で「雲の上」という意味を持つ3階建てこの建物は、なんとそのほとんどがチーク材で作られています。チーク材による木造建築としては世界最大とされており、世界的にも大変希少価値が高い建造物です。

ウィマンメーク宮殿
画像3:ウィマンメーク宮殿
(出典:タイ国政府観光庁)

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画像3:ウィマンメーク宮殿
(出典:タイ国政府観光庁)


 日本においても、1878年に日本で初めての本格的なリゾートホテルとして開業した富士屋ホテルのメインダイニングである「ザ・フジヤ」の床にはチークのヘリンボーン張りが使用されており、箱根のランドマーク的な役割を担っているホテルを彩っています。
環境にやさしい木
 
 世界中で珍重されてきたチークですが、1960年代から天然林の枯渇が問題視されるようになり、天然林保護の観点からも盛んに各地で植林が行われてきました。チークの植林が本格的になったのは1960年代以降ですが、インドネシアでは100年以上も前から計画的に植林が行われてきました。
 当社ではインドネシアで植林されたチーク材を使用しています。適切に管理された森林から生産された環境への負荷が少ない良質なチークのフローリングをお届けします*。
*インドネシアの木材合法性証明制度であるSVLK(Standard Verifi kasi Legalitas Kayu)の基準を満たし、合法木材証明文書(V-Legal Document)を取得した木材のみを調達しています。

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画像7:植林材チークの萌芽